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西都保健生活協同組合 
「たぬきのひとりごと」

舌三寸で楽しむ知恵は ? おさけ

舌三寸で楽しむ知恵は

胸三寸で医者をしたいとの志も、舌三寸の北クリの保坂です。

子供の頃の数少ない記憶の中に、手ぬぐいを三角巾のように細工し、左腕を吊って呑んでいる祖父の姿があります。酒をテーブルに置くのがまどろっこしく、酒と口の距離を短くする目的だったようです。近年は、食生活が変化し、脳梗塞が多くなっているものの、40年ほど前までは、蛋白質をあまり摂らずに、しょっぱい物で呑む方がほとんどで、脳出血が多かったのですが、そこまでして呑むかというぐらいの酒好き祖父も案の定、60歳を越えたところで、亡くなりました。

お天道さんに申し訳なし

アルコールは、2割ほどが胃で、残りは小腸から吸収されて、門脈という太い静脈を経由して肝臓に送られ、さらに全身に流れます。肝臓で、アセトアルデヒド、酢酸へと変化し、さらに骨格筋や心臓で水と二酸化炭素に分解されていくのですが、分解する酵素の量は、遺伝的に決まっています。

私も祖父に似て、それなりには呑める体質です。呑めるのに呑まないというのは、与えられた自分の才のを十分に発揮しないということで、お天道さんに申し訳ないと考えますが、24時間365日の在宅医療をしていると、夜中に呼ばれることがあるため、さほどの量は呑めないのです。病状が安定しない往診先から連絡がありそうな時には、全く呑めない。特に今年の春先からは、耳鳴りで眠れず、寝酒をすると、睡眠が浅なるため、ため息とともに、酒瓶を眺め、2日の休肝日どころではない寂しい日々が続いています。代わりにと、油物と甘いものを食べ過ぎているうちに、内蔵型肥満、糖尿病や高脂血症に合併した脂肪肝を背景として発症する、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH:nonalcoholic steatohepatitis)の予備軍入りしてしまいました。同じ太るなら、楽しく呑んで、白いお腹の元気なおじさん、「酒の舌のぽにょ」になりたいのですが、、、。 

 

酒の一滴は血の一滴

 

酒の無い国へ行きたい二日酔い 三日目には 帰りたくなり

二日酔いの原因は、いくつか重なってあるようです。森鴎外は、ドイツ留学時、ビールを呑むとおしっこがじゃーじゃーでるという論文を書いたそうですが、アルコールは、抗利尿ホルモンの分泌を抑えることで、利尿作用を持ち、脱水傾向にするのです。また、インスリンやグルカゴンの分泌も調節するようで、低血糖も、影響しています。多く呑んじゃったときには、スポーツドリンクをたっぷり飲んでから寝るようにするのがよさそうです。

長屋の花見では、酒のあては卵焼き(に見立てたたくあんでしたが、、、)。役所広司さんが、ゆで卵でビールを呑むコマーシャルがありましたが、蛋白質はアルコールとくっついて、吸収をゆっくりさせるため、合理的なのです。以前、卵の白身を泡だて表面積を増やしたメレンゲを飲んでおくと、胃袋の中でアルコールとくっついて、悪酔いしないですむだろうと考え、生クリームたっぷりのシュークリームを3個食べて出かけ、かえって胸やけして気持ち悪くなった経験があります。では、牛乳では、豆乳では、と試してみましたが、口の中に味が残って、ちっとも酒がうまくない。で、気がついたんです。呑みすぎなければ、酔っぱらわずにすむ。我ながらいいことに気がついた、と、友人に電話をかけたら、一言。「酔ってる?」

三日目に帰ってきたの 竜宮城 ひげぼーぼーで 入れてもらえず

あきらめますね

何とかして呑みたいと、考えに考えて、良いアイディアを思いつきました。夜中は、訪問看護師さんたちも寝ている時間で、援助を求めづらいから呑めない。でも、朝ならば、ちょっと早く出勤してもらえたら良いわけで、通勤途中に覚める程度に朝呑むというのはどうでしょうか。人見知りの私でも、適度にリラックスして外来診療に臨め、すばらしい臨床になるかもしれません。笑顔が増え、世界平和の礎になります。気の小さい私ですから、今までなかなか言い出せずにいたのですが、紙面を借りてのお願い。いかがでしょうか、北多摩訪問看護ステーションの皆さん。だめ?、、、。ですよね。

 

(民医連東京共済 2010.12.1号)